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空降るでいず

じゆうな いろで えがいて みよう

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

公開2日目にして早速見に行ってきましたよ。エヴァQ。
これはネタバレなくしては語ることが出来ませんわ。前回も感想を書いていたので、今回はもうちょっと多めの分量で書いてみましょうかね。

というわけで以下ネタバレ

 感想、というか、見ている間ずっと思っていたのは「ああ、そういえばエヴァってこんなのだったよなぁ」ということ。「こんなの」というのは、シンジ君が訳の分からん理不尽な要求を突きつけられて嫌だ嫌だと自分の中に閉じこもっていく様をひたすら見せつける描写で、そういえばTVシリーズの後半はひたすらそんなシーンを見ていた気がする。オレンジ過ぎる夕焼けの車内とか何度見たことか。
 その点、前作の「破」はその電車のシーンを入れつつもシンジ君が突如男前なキャラになり始めたり、綾波が味噌汁飲んでポカポカしだしたり、ミサトさんが「行きなさいシンジ君!」とそこで行かせたら人類滅亡でっせという場面で背中を押す発言をしたりととにかく展開が熱かった。自分も「破」を見た後はしばらくテンションがおかしくなっており、最近Twitterで見る「\( 'ω')/ウオオオオアアーーーッッ!!! 」ってAAがよく似合う状態となっていました。そのあと私の精神が急速にバランスを崩していったんだけどそれはまた別の話。
 その勢いを思い出しつつ見た「Q」。始まった時点からしばらくは設定が飲み込めず、ひたすらポカーンとするしかなかった。それは上映開始数分で登場するシンジ君も同じで、前半はシンジ君と観客が一緒に事実を聞いて回るような流れになっている。その事実と展開がまた重い。
 目覚めたと思ったら実は14年も経っていて(シンジ君を担当する医務のお姉さんがあの鈴原の妹という衝撃)、そのくせアスカとマリは「エヴァの呪い」とやらで年取ってないし、ミサトたちはネルフに対抗する機関に所属しているし、「綾波?んなもん知らん」みたいな反応されるし、「エヴァには乗るな」と言われるし、しかもまさかの時には首が飛ぶ自爆装置を付けられてしまう。
 で、自らさらわれて(?)ネルフに行けば、今度はカヲル君からサードインパクトを自分が起こして人類の何割がーみたいな話を聞くことになってしまう。おまけにサードインパクトを起こした代わりに助けたつもりだった綾波は助けられてなかったという。情報量多すぎ。
 これだけの事実をいっぺんに突きつけられると、「一体自分がしたことは何だったのか」と誰だって思うわけで、特に(そういえば)打たれ弱いシンジの場合は「こんなつもりじゃなかったんだ・・」と頭を抱え始める。カヲル君のおかげで一時的に復活するも、よかれと思って取った行動のせいで目の前でカヲル君が死んでしまうし意図に反してフォースインパクトが起きるし、もう今までに無いくらい流れが酷い。グロいとかじゃなくて酷い。で、最後はアスカに連れられてとぼとぼ歩いて行くところで「つづく」。え、ここで終わり!?
 とにかく「破」との落差が半端ない。よく出来てるなぁと思うのは、破ではシンジはかなり活躍していて、我々観客も「シンジ△」みたいな反応で熱くなってたのに、見事にそれの反動を1時間半にわたってまざまざと見せつけられること。あなたあのとき熱くなってこんなことしたけど、結果こうなっちゃいましたよ、みたいな。「まどか☆マギカ」でキュゥべえが「希望と絶望の相転移」という言葉を使っていたけれど、本当にそんな感じだ。シンジ君が魔法少女だったらすでに魔女化してるんじゃないかな。
 おまけに、ラストシーンになってもシンジは復活しない。ひたすら勝手に動くエヴァに乗ってるだけで、そういえばカヲル君が死んだあたりから一言も喋ってないんじゃないだろうか。思い出してみると、今までのエヴァだとやたら葛藤するシーンがあって閉じこもるという流れになっていた。確かに中盤はもうぐだぐだになっていて昔ながらのエヴァが帰ってきた!!という反応をせざるを得なくなってきていたのに、それどころか逃げようともしない無気力シンジってあんまりなかったんじゃないだろうか。
 最後までひたすら「そんなつもりじゃなかった」という裏目に出ることを中心に組み立てられていたエヴァQ。これから先どうなるんだろうなぁ、というか、どうするんだこれ。確かにこれエヴァらしいといえばエヴァらしいが、「娯楽作品らしい大団円」にできるのかな。また椅子をひとつ用意して「おめでとう」しないといけないのだろうか。
 次回はいつやるんだろう。今のところ来年公開から予定は変わってないけど、結局スターウォーズみたいに次は3年後になるとか。

エヴァの感想をもう一つ。

ぼくには小さいころに見て以来のトラウマアニメ映画が3つある。

ナウシカは怖いなりに毎回見ているけど、ほか2作については一度見たきり全く見ていない。
今回のエヴァQは特撮作品「巨神兵東京に現る」と同時上映なので、一本見に行っただけで実質トラウマ1.5個に挑むようなものである。よく頑張った自分。
超絶ビビりの自分にとってエヴァンゲリオンの名を冠する映画を見るというのはそこそこ勇気の要ることで、毎回劇場に座っては目をそらす練習をしているほど。実際、「破」の時もビビりながら見たし。そのときは結局興奮状態で家に帰れたが、その次の「Q」もそうであるとは限らない。特に、大小問わずネタバレは見ていないものの、「これはエヴァだわ」「エヴァが帰ってきた」みたいな評価を見るだけで緊張感があがるわけで。おまけに、話の筋から言えば既にサードインパクトは始まっているし、旧シリーズでいう25話「Air」26話「まごころを、君に」に相当するところまでいくことも十分に予想されるからビビりポイントも着実に上がっていく。
"Air/まごころを、君に"の何が怖いかというと

  • 弐号機が量産機に食われてぼろぼろ
  • 量産機の集団自殺(なんて書いたら良いんだあれ)
  • 白くてでかい綾波、白くてでかいカヲル、そして崩れるでかすぎる面々
  • 人がLCLにパァン
  • 地球内から出てくる赤い球体
  • 「気持ち悪い」の背景の赤い海

といったあたり。小学生には刺激が強すぎますって。
このうち、赤い海については新劇場版では元々赤いし、「序」の冒頭の赤い砂浜を見た瞬間から「あ、これは26話の続きか」と感じているところもあるのでもう慣れた。赤い球体は規模の大小あれど使徒のコアがそれっぽいしね。
問題は残りの4つで、結果的には2つ似たようなシーンを見ることになった。
ひとつは量産機が自らの胸に槍を挿すシーン。Qではあの忌々しい量産機が出てこないだけでも一安心だけど、結果的に13号機がフォースインパクトを起こすのを阻止するためにやっている。しかも一人で2本差し。ただ、なんだろうな、あまり気持ち悪さは感じなかった。自分の年齢が上がったというのもあるだろうし、何より意図的に気持ち悪く見せていない。旧劇場版はとにかく気持ち悪く見せていたのが、それほどではなくて一安心。
もうひとつは白くてでかい綾波。困ったことに首だけ出てきやがった。赤い涙を流したり(って風に見える)するしちょっとこいつは勘弁して欲しかったな。なんとか耐えた。
こんな感じで、「破」以上にビビりながら見た「Q」だけど、「これはここから先やばいんじゃないの」と思う場面もありつつ今の自分がそれなりに耐えて見られる作品になっていた。ストーリー上はシンジ君の判断がことごとく裏目に出てそれはそれは酷いものになっていた一方で、視覚でえぐさを訴えるようなものでなくて良かった。ほんとによかった。
しかし、こうなってくると次が怖いな−。カヲル君が意味深発言を連発していたように、どこかで旧シリーズに繋がるような気がするので(次回作のタイトルもそれっぽいし)どこかで扉を開けてしまうんじゃないだろうか。ううむ。

そのほか、気になったところ

宇多田の桜流しが流れる直前に、アスカが「ここは濃度が高すぎるからリリンが近づけない」という趣旨のことを言ったような気がする。カヲル君以外がこんなにあっさりリリンという言葉を使ったのは記憶にない。TVシリーズやら旧劇場版やら引っ張り出すとそんな台詞もあるのかもしれないけど、かなりの違和感を覚えた。自分の聞き間違いで実際にはそんな台詞言ってないという可能性も捨てきれないかw。
いずれにせよ、アスカたちエヴァのパイロットは「エヴァの呪い」で年を取らなくなっただけでなくて、ほかにまだ何か秘密があるんじゃないだろうか。魔法少女の魂がソウルジェムに納められているように、ってまどか☆マギカ好きだな。
あと、今思えば巨神兵の破壊力が強すぎて、サードインパクトやら何やらが霞むね。それと「私」の元にやってきた「弟」の姿をした何かは結局何だったんだろう。