空降るでいず

じゆうな いろで えがいて みよう

「ほぼ手術」を受けた話

 単に歯医者に行ったはずが、その3時間後にはなぜか大病院でぐったりしていたという話。

歯医者編

 先週後半頃から左上の親知らずがしみるというか痛みを感じることがあったので、今日は午前休をいただいて*1、歯医者に行った。2ヶ月ほど前の他の場所での検診では「抜いた方が良いですね☆」と笑顔で言われていたので、今回も軽く治療しつつ抜歯のスケジュールを組むくらいかと思っていたら、先生は歯を診た瞬間
「こりゃダメだ。抜歯。」
の一言で今から抜歯が確定(一応やるかどうかの確認はあったけど)。早いなぁおい。で、レントゲン撮って、抜く作業に取りかかったんだがこれが抜けない。
 話を総合すると、一応歯自体は抜けているようでぐらぐらしているが、何かで引っかかっているのか抜けないし、手前の歯との段差が大きいため最適な角度を持った道具がないため抜けないとのこと。また虫歯が進行していて、迂闊に歯を抜こうにも折れてしまう危険がある。とのこと。
 って言葉にすると簡単だけどね、作業を止めて正確にこの説明を受けるまで40分かかったんですわ。40分も歯医者のおっさんがああでもないこうでもない、これもダメあれも角度が合わないとひとりでぐちぐち言いながらあらゆる道具を私の口内の左奥に突っ込んでくるわけですよ。助手のおばちゃんは唇を強力に押さえつけるし(これが一番痛い)、おっさんは「口が全然開かない」とどうにもならん文句を言うしでこっちも大変。もうヘトヘト。
 40分格闘した末におっさんは白旗を揚げて、さっきの説明をした上で「紹介状書くから抜いてもらえ」と名古屋市内の某大病院行きを宣告した。歯の状態が中途半端なのでこのまま麻酔が切れると大惨事になることは容易に想定できるし、行くしかない。悲しい。

大病院編

 会社に「12時出社はどう考えても無理」と伝えて臨む大病院。改めてレントゲンやら何やら受けて、だいぶ待たされてから治療が始まった。時計は見ていなかったけど、きっと既に12時は過ぎていたと思う。
 この治療については、もう始まった瞬間から「これは手術だ」と思わざるをえなかった。まず、そもそもここは「口腔外科」なので歯医者とやることの質が多少違う。次に、やる前から「歯茎を一部切って抜く」という怖い事前説明を受けていた。そして切るためのものといえば当然「メス」。始めて早い段階で先生から「メス」という言葉が聞こえて来たので、短絡的な自分の思考では「メス=手術」と適当解釈されることもあって「あ、こりゃもう手術だ」と。2時間前にはこんな目に遭うとは思ってもみなかったなぁとか思いながら、ただただ歯が抜けるのを祈るしかなかった。
 この「ほぼ手術」は、個室の診察室の椅子*2を囲うように医師3名、看護師2名の謎の強力体制で行われた。えっ、そんなに人数いるの?
 やることもさっきの「道具が合わない」連発だった歯医者と違って、メスでどこかを切るところから始まり、ハンマーで歯を動かしたり、ハンマーで歯を動かしたり、さっきの歯医者が欲しかったであろうちょうどいい角度の道具で抜きにかかったり、ハンマーで歯を動かしたり、ハンマーで歯を動かしたりしていた。いや色々やってたんだろうけど麻酔の効いてる中じゃハンマーで隣の歯を叩きまくるくらいしか分からないんだってば。
 しかしこの「ほぼ手術」もなかなかの長期戦になってしまい、先ほどの歯医者と合わせると合計1時間以上はこうやってやられっぱなしでしかも麻酔を合計6発食らってるこちらの体力も限界に来ていた。疲れたと言って休憩を3度ほど挟ませてもらったかな。その度に脈を測られ、とにかく深呼吸に徹するしかなくなる。もうね、限界よマジで。
 そうこうしているうちに歯は取れた。よかった、取れて良かった。ありがとう口腔外科。終わった頃には時刻は既に午後1時を過ぎていた。濃い3時間だった(ゲッソリ)。

そんなこんなで

 結局会社に着いたのは3時をまわったころ。もういっそ休んでしまえば良かったのにってレベルやね。本当に軽く診てもらって終わりだと思っていたのに、こんなにくたくたになるとは思っていなかった。大病院での麻酔大量投入から既に13時間経ってる割にはなんだかまだ麻酔が残っているような気がするし、ちょっと怖いわ。
 皆さんも大事になる前に虫歯は治しましょう。百害あって一利なしですよ!

*1:今週は土日も会社に出るためこうなってしまった

*2:大病院の診察個室にベッドの代わりに歯医者の例の椅子がどーんと置いてある感じ