空降るでいず

じゆうな いろで えがいて みよう

しまかぜに乗ってみた

オウッ!
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 近鉄特急しまかぜです。
 予約もそう簡単には取れないと話題ではあるこのしまかぜ、あるときネットで「大抵の人は伊勢や鳥羽のあたりで降りてしまうので、そこから先は空いている」という言われてみればそりゃそうだってな情報を見かけて以来いつかその方法で乗ろうと思っていた。そして天気も悪くなりそうな土曜日の11時、医者の帰りにそのことを急に思い出しネットで当日の空席を見たらあったので、大慌てで席を確保し飛んで行ってきたというわけ。なにやってんだか。

そして賢島

 乗り心地の悪い特急*1に揺られること2時間余り、ようやく着いた賢島。おお、止まってる止まってる。
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 どこかの原住民の祭壇かなにかに見える賢島駅のコレも気づけばしまかぜ仕様に。しまかぜはレアだからね(何
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 先頭車はハイデッカーとなっていて、その存在感はなかなかのもの。写真越しで見るよりは遥かに大きく感じる。ちょっと「スーパービュー踊り子」に近い感じ、かな。2階建ても窓が大きく普通の客室とは違うことを感じさせる。
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 「だからー、しまかぜからは、逃げられないって!」(ギロリ)
 目が怖いよね。やたら角張ってるし。

そして乗車

 そして車内に進入。中も豪華だった!の前に、
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ロッカーだ!
旅行客前提だから、大きなロッカーが設置されていた。さすがに空港に行く特急のどでかいスーツケース置き場みたいなのではないけど、こういうのが設置されているあたりに普通の近鉄特急とは全く別の車両だというのを感じる。そういえば20000系「楽」にはこんな装備あるんだろうか。ないんだろうな。
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 振り返ると階段になっていて、その先が客室。先頭車の席を取れたのでちょっと優越感に浸れて嬉しいね。
 そして室内はというと・・・
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 このとおり。座席がもうとても豪華。乗った記憶が全然無いけど新幹線のグリーン車もこんななんだろうか。座面は高いしクッションもしっかりしていて、枕も邪魔にならない。パワーシートで背面の角度だけでなく座面の位置、腰の位置まで調整できる。座ってみると天井は高いし、窓も大きいし、ビスタカーほどじゃないけど周りを見下ろす感じになる。ずっと車内で音楽が流れ続けているし。特別料金を取るだけあるなぁ。
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 前のシートのポケットには車内案内と車内販売のメニューがささっていて、なんとなく飛行機に乗っているような気分になる。豪華すなあ。
 いろいろ眺めているうちに発車の時間。音楽を流しているところから、いかにも近鉄の車掌って声で「ドア閉まります...」という放送が入ってさらっと発車した。突然ドアが閉まって突然発車するこの感じ、とても不思議。動き出すと音楽が変わるし、演出に凝ってるというかなんというか。

そして食事

 今日は昼前に予約を取って慌ててきたので、食事はコンビニのおにぎりとパンを往路の特急で食べただけ。今日は丁度横須賀で海上自衛隊護衛艦カレーのイベントをやって大盛況だったそうで、入場できなかった人たちが横須賀のカレー屋に大挙して押し寄せたんだとか。というわけで、今日はカレーだ!
 しまかぜにはカフェ車両があって、そこで車窓を眺めながら食事することが出来る。豪華だね。しかも丁度メニューにカレーがあるので、気分はすっかりしまかぜのカレーになっていた。響きが護衛艦カレーっぽいし。響だよ。
 さて、このエントリの冒頭でも書いたように、今回は一部区間の特急券しか持っていない。区間は賢島から伊勢市で、その持ち時間は43分。カフェは出発直後から開いているわけではなく、準備ができ次第車内に放送を流す、という流れ。こちらとしてはカフェが開く前に伊勢市に着いてしまえば意味が無いし、また出るのが遅くても困る。早く開いてくれ・・・!
 カフェ開始の放送が流れたのは賢島を出てから20分ほどたった頃。ほどなく席を立ち揺れる車両に苦戦しながらすばやくカフェ車両に行くと、意外と多くの先客がいたものの席は空いていた。アテンダントの案内で席に座り、とりあえずカレーを注文。揺れる電車に酔いそうになりながら待つこと5,6分。カレーが出てきた。
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 おいしそう!
 カレーが出てきたのが丁度鳥羽駅の前後で、この辺はカーブが多くよく揺れる。これまた大変な環境で食べなアカンとか、この状況下で注文取ったり料理を運んできたりするお姉さんすごいなと思いながら、時間の問題もあってうまいカレーをハイスピードで食べる。そうして伊勢市まであと7,8分のところで完食。
 さすがにお値段も張る松阪牛カレー、たいへんおいしゅうございました。もうちょっとゆっくりしたかったな。
 伝票を取ってカウンターで会計を済ませる。ここはグッズ販売のカウンターも兼ねているのでネクタイピンを買い、ついでに乗車した人に配布されるという「しまかぜ記念乗車証」をもらっておいた。車内放送曰く「大和八木駅までに配布」だから自分には来ないでしょと。
 そこから揺れる車内と格闘しながら座席に戻ってくると、おしぼりと記念乗車証が置かれてあった。しまった、既に来ていたのか...。

そして下車

 そうこうするうちに伊勢市駅。こんな短時間で降りてしまうのは正直惜しいと強く思ったね。
 しまかぜはこんなに大慌てでカレーを食べる為の乗り物ではない。もっとゆったり、2時間あまりの時間をかけて、景色を眺めてもいいし、本を読んでいてもいいし、コーヒーを飲んでもいいし、優雅に過ごす為のものだと思う。
 しまかぜのコンセプトの中には「車両に乗ることを目的にする」っていうのがあるけど、それはいかに過ごすかまでを含めての造り込みなわけで、今回みたいに本当に乗るだけ(カレー食べてるけど)にしてしまうのは本当に惜しい。なぜ名古屋(または難波)まで座席が空いていないかを確認しなかったんだろう、それが本当に心残り。
 そんなもやもやを抱えつつしまかぜを下車。なんだろう伊勢市駅って。駅前何にも無いじゃん。ほんとに伊勢神宮がこの先にあるのかな。そしてしまかぜは大阪に向けて走り去っていきましたとさ...。
 しまかぜに乗っている時間は本当に短く感じた。早きことしまかぜの如しと言うくらいだし。え?違う?

そして来る現実

 とりあえず次に来たワンマンの普通電車に乗ったら、大会帰りの中高生だらけで汗臭かった。土曜夕方に学生だらけってのはないけど、なんだこの臭いは。男女問わずいろんな臭いが絡み合ってきつい。結構人が乗ってるし。しまかぜの直後にこれって本当に一体何なんだー!

*1:近鉄特急は車両によって乗り心地が違いすぎる。新型と旧型が併結されていて自分が旧型側だったりするとげんなりする