空降るでいず

じゆうな いろで えがいて みよう

何が流行るか分からないという話

 今年も残すところあと1週間あまりらしい。年末感が全くないまま年を越してしまいそう。というわけで、年末がいまいち関係ない話題でも。

5年前に見たアニメのアイドルの話

 あれは5年前の今頃。アニメの合間に入った新曲のCMが目に留まった。
 それはアイドルらしきアニメの女の子が沢山並んでいて、まるで実在のアイドルのPVのように仕立て上げられたアニメの映像だった。それも季節に合わせてクリスマスっぽい冬の映像だし。「へー、こんなのもあるんだ」とちょっとだけ感心したのを覚えている。

 ただ当時はまだアイドルものといえばアイドルマスター、というのが定着していた(他が無かった)頃で、「アイマスみたいだ」とか「アイマスの二番煎じか」とか思ったりもした。

 キャラクターもそれぞれちゃんと作られているようで、その中でもアイマスでいう如月千早のような青髪ロングの子がちょっと気になったり。でも帽子のせいでメーテルみたいにも見えたりするので、どこを目指しているのかCMだけではよく掴めなかった。そんなこともあってか「いまいち」という印象だけが残る。そんな映像だった。

(ちなみに如月千早といえばこんな感じ)

 さらによく分からないのが、不思議なことにアーティスト名よりも企画のタイトルが前面に押し出されていたことだった。レコード会社名義でCMを流す以上、普通のアイドルと同様にアーティスト名を前面に出せば良いのに。おまけにそんな企画名は見たことも聞いたことも無かったので、CMを打っていくのにそんなもんを前面に出してどうするんだと。この企画の方向性がよく分からない。

 そんなこともあって、目の付け所は良かったんだけどぐだぐだでいまいちなCMにしか見えなかったので、「これからもアイマスファンだな!」というのを再確認するだけで終わってしまった。結局、その曲名もユニット名も企画名も一瞬にして忘れ去り、それ以降彼女たちを見ることは無かった。やっぱりいまいちなものは流行らないのだ。

ラブライブ!を遂に見始める

 それから4年あまりが経った今年の1月。時代はすっかりアイマスからラブライブに変わっていて、自分も遅ればせながらようやく1期の再放送を見始めることになった。

 ラブライブといえば1期の「にっこにっこにー」で一気に話題になって人気作の仲間入りしたのは知っていたし、その部分の動画もネットで見かけていた。他にもアニメ関連のショップで映像が流れていてるのを見たことがあって、「スクールアイドルだから映像もPV的に仕立ててるんだなぁ」とかぼんやり思ったのを覚えている。でも肝心の放送は1期はスルーし2期は録画したけどまだ見ていないという状態で、本当にようやく、遂に、という感じで見始めた。

 オープニングの映像を見るだけで「これがかの有名なラブライブか!」と何故か無駄に感動し涙が出そうになる。単純だなぁ。

 ラブライブはいいね。ストーリーが王道中の王道というか、悪くいえばベタなんだけど、仲間を集めて練習したりあれこれ奔走したりする話はとても良い。最初にほぼ無観客のステージで歌っていたのに、最終回では同じステージが満員になって、増えたメンバーで同じ曲を歌う。こういう努力と成果が、そして友情やら何やらがシンプルに描かれる話には惹きつけられるね。

 キャラクターも矢澤にこくらいしか知らなかったけど、見てみるとみんな個性的でアニメ的、そしてかわいい。でも真面目キャラはどんな作品でも方向性が似るようで、その園田海未は青髪ロングで如月千早的だ*1

※個人的には西木野真姫さんがお気に入りです

ん?

 それはそれとして。ラブライブの再放送を見始めてから2週間ほど経った頃、録画した最新回を見ていたらオープニングで妙な既視感に襲われた。

こんな映像、昔どこかで見たような・・・?

毎週録画して見てるだろ。

いやいやそうじゃなくて。海未をずっと前に見たことがあるような。

アニメイトとか店頭でも映像流れてたし。

それじゃなくて。

海未を千早と混同してるとか。

いや、どちらかというと、海未に帽子をかぶせたらメーテルみたいになるんじゃないかと。

ん?

 そういう目で見ると、そういえば海未以外も、なんだか見たことがあるような気が急にしてきた。特にかよちんとか。でもこんな顔じゃ無かったような、こんなのだったような。

 そこでアニメ化前の楽曲を1曲目からYouTubeで探してPVを見ていく。ラブライブの歴史は意外と長いというのも聞いていたし。すると、なんとあっさり、2曲目だった。

衣装、風景、メロディ。完璧にこれ。昔見た名も知らないアニメのアイドルのCMに、数年ぶりに出会えた。

 CMの曲名は「Snow halation」。アーティスト名はμ's。当時「よく分からない」と思った企画のタイトルは「ラブライブ!」だったんだ。なんとまあ。

 自分があのCMを見た後彼女たちが消えたと思っていたのはまったくの思い込みで、いつの間にか人気が出ていたどころか自分も気づかないうちにタイトルからキャラまで覚えているとは思いもしなかった。彼女たちは消えること無くずっとやってきてたんだ。

 さらに調べてみるとラブライブはあの電撃G's magazineの企画なんだそうで、それはつまりラブライブシスプリハピレスストパニといったある意味そうそうたる顔ぶれの延長線上にいるわけでまたびっくり。しかも原作というか元のシナリオを書いているのはシスプリを手がけた公野櫻子女史でさらにびっくりだ。そこからこんなヒット作になるとかどうなってるんだ、お化けか。

 そこからはラブライブを見る目ががらりと変わってしまって、急に親近感がわいたような、でも遠い目で見つめるような、そんな不思議な感覚になった。遠いところでヒットしている作品というイメージだったのが、急に近づいた感じがするし、どうして今まで気づかなかったんだという悔しさもある。あと「これは流行らないな」と思ってしまった事に対する申し訳なさでいっぱいだし、ラブライブを見たときに思った「そういえば昔こんな感じのがあったなぁ」というのが実は本人達だったというのも恥ずかしい話だ。

 地味なところから企画が始まっているし、ラブライブの存在自体がサクセスストーリーだとも思うようになった。そんなわけでとにかく少しでも長く人気タイトルであり続けて欲しいと思ってるし、自分の見る目のなさを恥じるとともに、μ'sの末永い活躍を期待したい気持ちでいっぱいだ。来春でひとまず活動終了だそうだけど、じわじわと人気を維持して欲しい。

言い訳させてください

 スノハレを当時いまいちだと評したわけだけど、今思うと当時のCMはどうしてそこで切ったんだと思うしか無いところで始まって、10秒あまりで終わってしまう変なCMだった。
↓この地点(再生すると1分15秒)から「まもなくスタァァ」あたりで終わり。

 サビの最初の部分が出てこないし、この10秒あまりを切り取ってしまうとスノハレの印象が随分変わってしまう気がする。ここだけ見るとイマイチだったんだよ・・・。

 何にせよ自分の見る目が無かっただけなので、大変申し訳ありませんでした。(なんで謝ってるんだ)

 もう一つμ'sがこのCMの女の子達だと気づかなかった理由としては、このCM自体がもっと古いものだと勘違いしていたというのもある。実際には2010年のCMなのに、2007年とか2008年とかそれくらい前だと完全に思い込んでいて頭の中で繋がらなかった。

 ちなみに過去に録画したブルーレイを漁ってみると、スノハレの次の曲(夏色えがおで1,2,jump!)のCMもばっちり入っているのが確認できた。自分の観測範囲から消えてねえじゃん。きっと高性能なチャプター機能でCMがスキップされてしまったんだろうなあ。CMはちゃんと見よう。

紅白おめでとうございます

 さてμ's(中の人たちの方)がなんと紅白歌合戦に出場されるとのこと。おめでとうございます。

 出場となると何を歌うかというのが話題になるのがお約束。その中でSnow halationを期待する人たちもけっこういたようなので「もしスノハレになったらこれ書くしか無いな」とネタだけ温めていたのがこのエントリだった。

 結局曲は何故か「それは僕たちの奇跡」になり、なんで冬の曲(スノハレ)でも今度NHKで放送される1期の曲(僕らは今のなかで)でもなく2期のオープニングやねんと突っ込みたくなったが、それはそれ。こんな機会は後にも先にも無いだろうから思う存分歌ってほしいものです。

うー、寒い。それでは今日はこの辺で。

*1:「全然違うだろ」とかいう無粋な突っ込みはやめてね!そりゃ見慣れたら全然違うよ