空降るでいず

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予習無しで行く"六甲アイランド"

 もう3年前になりますか、「予習無しで行く街」シリーズと題してりんくうタウンまで行ってきました。それ以来このシリーズはかなり放置だったんですが、今回どうしても外をぶらつかないといけない日(なんだそりゃ)が出来てしまったので、久々に行って参りました。
 なんとなく思いついて行った先は兵庫県は神戸にあります「六甲アイランド」。今回は前回以上に何も解ってない状態で行くので、正直どうかなあとは思っていたのですが、やはりというかなんというか、例によってぐだぐだな感じになりました。

六甲アイランドまで


 六甲アイランドへは六甲ライナーという自動運転の車両(写真)で行きます。魚崎駅で阪神電車から六甲ライナーに乗り換え。阪神電車も近鉄と繋がって、奈良から神戸へ行くには随分楽になりました。どうでもいいけど経路の説明がひっくり返ってますね。
 乗ると既に外国人の小学生達が座席を占拠していた状態でした。遠足か何かで六甲アイランドへ行くのか、それとも単純に帰ってきているのか分かりませんが、なんだか見慣れない光景であると同時になんとも神戸っぽい光景のような気もします。

上陸


 さて、本州に別れを告げて(大げさな表現)、最初の駅であるアイランド北口駅で降車。いよいよ六甲アイランドです。
 改札付近に地図があったので見てみると、どうやらこの島はブロックが外と内に分かれており、外が物流拠点の多い地帯、内側が住宅地という構成になっているようです。ずいぶん未来都市チックな作りですね。
 駅から出て最初に見えるのがこの大きな建物。マンション…でしょうねえ。でかい。いったい何階建てなんだか。横に見えてる小さいマンションもぱっと見で12階くらいはありそうですよね。都会のど真ん中に突然建つ超高層マンションとはまた違ったインパクトがあります。あ、ちなみに今回撮影した写真は南向きが多いので大抵逆光です。ごめんなさい。



 まだまだマンションが続いております。数で言えば武庫川団地ほどの規模でもなく、うちの近所と良い勝負くらいなのかも知れません。しかし、高さがあるし、この中途半端に派手なカラーリングも相まって存在感はなかなかのもんです。そういえば、大阪南港もこんな感じのカラーリングをたまに見かけるような気がします。港が近いとこうなりやすいのかしら。

外周エリアへ

 マンションの横を西へ抜け、一旦"外"に出てみましょう。"内"と"外"は木を植えることで明確に分けられていました。こういうことをを明確にやってるあたり、なんとも未来都市チック…というかコロニーっぽいんですよね。一般住民は外に出ることはまず無い、みたいな。こういうのがものっすごい進化をするとジブリの「on your mark」みたいになるんでしょうかね。

というのはともかく。外はこのような感じで倉庫がひたっすら続きます。この日は平日ではなかったので交通量もさほど多くはなかった、というか全然走ってなかったのですが、これだけのボリュームを見ると普段はなかなか賑やかなんじゃないでしょうか。西へ少し進んだ後、南へ。

途中渡った横断歩道から西を見るとこんな感じで、海が近いことを知らせる何かがあるような気がします。


 さらに南下すると突然自動車教習所が出現。やはり島内でも需要はあると言うことでしょうか。島の大きさが知れているとは言っても、マンションも多く人口自体はそれなりに多いと考えられますし。島外からも来るのかな?

それにしても、外から見る内側はなんとも言えない距離感です。すぐそこなのに遠く感じます。と同時に、やっぱり何か未来っぽさと怪しさを同時に感じますね。ジャッジメントですの!が飛び回ってるんじゃねえかみたいな雰囲気もあるし。

南側

 さて、港の目の前までやってきました。さすがに港は進入できないので、フェンス越しに眺める形だけです。残念。船だけでも何とか見られるだけマシかな。

トラックのマナーの悪さに困っているのが伝わるものも



道路は片側4車線というなんともリッチな環境


 写真に写っているように、歩道橋を発見。ということは更に南下できるということですね。歩道橋の脇に草生えまくりの階段を発見。更に南へ進んでみましょう。

突然ありがちな公園の通路っぽさが出てきました。ようやく物流ゾーンを抜けて住宅地へと入っていく境目と思われます。ここでは散歩やジョギングしている人もいたりして、わりと人が多く通るスポットのようでした。


そして出てきたのは、

サンダーバードでも出てきそうな謎の基地。



もはや定番。謎のオブジェ。



そして出てきたのが、「六甲マリンパーク」という海沿いの公園。


 この六甲マリンパークでは釣り人が多く、おじさん達がそれぞれ孤独な戦いをしているようでした。釣りなんてしないのでよく分かんないですけど、こんなところだとどんな魚が釣れるんでしょうね。ちなみに、ここからは南港が見えました。意外と大きく見えるもんなんですねえ。写真に撮ると小さいので今回は割愛と言うことでw
 このあたりでもちょっと気にはなっていたんですが、さすが神戸、外国の方が多いです。外人さんが珍しい、というか、うちの近所でも外国の人は多く見かけるんですが、広い意味でアジアの人が大半で、いわゆる白人はなかなかいないんです。ところがここまで白人しか見てないのはどういうことなんでしょう...。

市街地へ

 段々めんどくさくなってきたのでさっさと他へ行くことにします。マリンパークは丁度島の東西で言うと中央くらいなので、まっすぐ北上すればちょうど六甲ライナーの下に出て、簡単に帰れるというわけ。島一周なんてめんどくさくて出来ないです。
 数百メートル北に進むと六甲ライナーの終点、マリンパーク駅です。ここから西を見るとなにやら謎の施設が。

 どうやらプールのようで。シーズンオフのプールの廃れっぷりは単にシーズンオフなのか廃業しちゃったのか見分けが付けにくい気もしますが、こちらは単純にシーズンオフなだけのようです。隣にあるスペースでフットサルとインラインスケートは営業しているらしいのですが、誰もいる雰囲気がない。どうして。誰かフットサルくらいやろうよ。


 六甲ライナーの高架下は遊歩道になってまして、これがまた結構幅が広い。外とは打ってかわっておしゃれな雰囲気ですね。さすが神戸(?)。

スイッチを押せば水が流れてきそうないかにも公園的な水路とか



ずいぶん雰囲気がよさげだったりとか



無駄にリゾート気取りな木が植えられていたりとか


 で、到着したのがアイランドセンター駅。センターと言うだけあって商業施設などが並んでいるようで。例えば、言われてみればくもじいが来ていた気がする「神戸ファッション美術館」があったり、なんとなく写真を撮った後によく見たらシェラトンだったり、とにかくおしゃれ感のある施設が充実してる、という印象。


 しかし、それにしてはおかしい点がひとつ。スーパーが見当たらない。それなりに大きそうな建物が複数あるのに、どうもスーパーの影がないんですね。島内で食品の調達が出来ないならいちいち島を出て買いに行ってるの?そんな馬鹿な、と思いながらうろうろしているとグルメシティを発見。なんとも目立たない場所にありました。この追いやられようはいったいなんだ...。

 店内は店内でお客さんが少なく、閑散としていました。イオンのショッピングセンターが人で賑わうという典型的な田舎郊外暮らしの身としては、島唯一のスーパーが土曜に忙しくなさそうな客入りというのはちょっと驚きではあります。三宮とかそっちの方まで買いに出るって事なんでしょうかね。とくに衣料品売場はこんな場所に誰が来るのかと言われていそうな何かを感じる雰囲気です。周りにおしゃれなお店が多いのと関係あるのか無いのか。

そんな感じで

 そのあともうちょっと北上してアイランド北口駅まで戻ってきて、本日は終了でした。
 というわけで感想。ここはきっと未来都市なんだと思います。僕の中ではそういうことにしておきます。市街地を物流拠点で包むような構造も、高架下にずっと続く広くて長い遊歩道も、「それは違うだろう」と突っ込みたくなるような木も、作りが余りにマンガで見たような未来都市で。
 住んでいる人も、未来都市に適応した生活をしているんじゃないかという気がします。駅前でたくさん子供達がいたんですが、なんというか国籍がない代わりに違う区分(差別とかそう言うのではないよ)が存在してるんじゃないかというか、なんとなく違和感を感じました。それがおかしいわけではなく、きっとそこでは普通なだけで、そこでは僕が異質な存在だったんでしょう。たぶん。
 前回行ったりんくうタウンは、既存の住宅地と開発した地域が明確に線引きされていて、未来都市になり損ねながらもなんとかやってる感がありました。一方、六甲アイランドは未来都市がうっかり1パッケージにまとまってしまってるので、なにか異様な雰囲気を出しているのかも知れないです。
 よく思い出してみると、実はこの企画自体が「昔に未来都市を目指して作り上げた街」を選ぼうとする傾向があったような気がします。「次はココだ!」のイメージが大抵新興住宅地だったりするような、しないような。今回の六甲アイランドはおそらく当時の未来都市の極みだと思うので、企画の方向転換をしないならそれ以降に作られた街を狙うのがいいかもしれないですね。でもそれを調べたら「予習無しで行く」看板が崩れちゃうのでだめだわw というか、それ以前に、またやるかっていうとやらないでしょーっていう気も。
 以上、六甲アイランドでした。あとで地図を見たらマンションの他に戸建てのエリアもわずかながらにあったそうな。見てみたかった...。