実家でふらっとニコンの一眼レフを発掘してから早3ヶ月、ミラーレス一眼コーナーの隣のEOS Kiss X7の小ささに衝撃を受けて早2ヶ月。とうとう一眼レフを買ってしまった。機種はニコンのD5300。
いやあ、今回ばかりはだいぶ悩んだ。いろいろと買う割には使いこなせてなかったり、満足に使っていなかったりして、まさしく「宝の持ち腐れ」にしてしまうというのが自分の中では非常に多く、一眼レフを買ったって無駄にするだけなのではないかという意識はかなり強かった。
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この前掘り出した一眼レフについて
この前掘り出したニコンの一眼(D70)は古い機種ながら写り自体は非常に良く、持ってみても一眼レフカメラらしい風格というか存在感がある機種で、天面の液晶パネルとかも含めてカメラに凝ってみても良いかなぁと思わせてくれる雰囲気がある。それだけに安易に他の機種に変えちゃうのもなぁという抵抗はいつでもついて回った。
一方で、さすがに10年以上前の機種と言うこともあって長く使うには難しい要素がいくつかあった。
まず液晶が小さく、青い。撮った画像がきれいに撮れたかどうかがまったく分からないので、持ち帰ってパソコンで確認するまでまともな確認が出来ない。これもいいように考えれば現像しないと分からないフィルム時代みたいな味があって良いんじゃないかなとは思うものの、ど素人の自分がカメラの練習をやるには向かないような気もしていた。
そして媒体がCF。高いんだなぁこれが。最初に刺さっていたのがサンディスクの512MBで、おそらく当時は2万円くらいしたんじゃないかなというカードだった。これを今時の数GBあるようなカードに替えようものなら、これまた結構な値段がかかるように感じていて、この辺のコスト感ではSDカードには及ばないなというのがある。
更にバッテリー。一桁の外気温の時に持ち出すと電池残量表示が急減するのは何なのか?これを買い換えても、結構値段がするんだよなぁ。
というわけで、使い続けても良いけど投資をすると結構してしまうのでは、というのが結局のところだったりする。どっちにしてももったいないよねえ。
というわけでD5300
買ったのはNikonのD5300。最初はKiss X7にしようと思ったけど、EFレンズのズームを回す方向がニッコールと逆という微妙な理由で断念。それくらい慣れろよ。
じゃあニコンのどれにしようかと、下っ端のD3300にしようか最後まで悩んだ末、「ファインダーのフォーカス表示がLEDなのが気に入らない」というこれまた微妙な理由*1でD3300を却下。消去法でなんだか多機能そうなD5300になった。
ちなみに買ったのはボディのみで、レンズは元のカメラのものを使い回すことにした。手ぶれ補正もないけど、こっちの方がズーム倍率が少し大きい。割とズームするキットレンズと1万円キャッシュバックの誘惑にはなんとか耐えた。
撮ってみた
とりあえず撮ってみようと言うことで、熱田神宮まで持って出てみた。10日も過ぎて初詣と呼ぶには微妙ではあるけど、行ったこと無かったし、とりあえず、ね。
鳥居の前。とにかく人と屋台が多い。
待望のHDR撮影機能が付いていたので撮ってみたら、見事に変な画になってしまった。そりゃそうだ。
ちなみに普段使っているフジF550EXRの「連写重ね撮り」というHDRもどきの機能*2はかなり重宝しているので、このカメラでも暗所で使うことになりそう。F550EXR並の画像合成力があればだけど。
積まれているお酒。同じ銘柄が3つ並んだら消えます(嘘)。
こういうのを真正面から撮らないのが悪い癖というか、何というか。
神楽殿。この日は天気がすごく良く、写真もやたらシャープ。
駅前の歩道橋から。帰る頃には参拝客も減って、横断歩道を渡る人も少なくなっていた。
毎年初詣と言えば奈良の春日大社なので、春日さんと比べると本殿までが近いなぁという印象。まぁかたや都会の神社でかたや山登りだからね。屋台が多くて賑やかだけど、参道沿いに鹿がいないので寂しい(奈良県民の意見)。都会らしい大きな神社だと思う。
機能について
バリアングル液晶
D5300は液晶がバリアングル液晶、つまり自由自在に向きを変えられるようになっていて、ローアングラー御用達の角度に出来たり、地鶏自撮りも出来たりする。僕は今のところほとんどファインダー撮影しかしていないけれども、今のところは液晶が表面に出ない方向で蓋を閉じておいて、撮影時に150度ほど開いて設定を確認しつつ撮る、という風にしている。
こうすれば鼻の脂で画面が汚れないし、設定の確認にもちょっとした視線の移動で済むので見やすい。特に僕は左目でファインダーを覗くので、画面が顔に当たらず楽。
初めてこういうモニタを見たときはなんじゃこりゃと思ったけど、結構いいもんだねえ。
Wi-Fi
最近のデジタル機器すげえな、と思えるのがこのWi-Fi機能。単純にWi-Fiと言っても、スマホやタブレットとの接続しか想定にないらしく、言ってしまえば「スマホ連携機能」そのものだろう。この機能は大別すれば「撮った写真をすぐスマホでシェア」する機能と「スマホから遠隔で撮る」機能が使える。
撮った写真をスマホでシェア
撮ったらその場でスマホに転送して、スマホからTwitter等にアップロードできる。昔じゃ考えられないね。今までTwitterの生存確認用に1枚だけわざわざスマホで撮ったりしていたのが、その必要が無くなって全部デジカメ経由になるというのはでかい。どっちが面倒?と言われるとうーんだけど、びしっと撮ったものを上げたいじゃん。
早速一つあげてみた。
熱田神宮にきました pic.twitter.com/JS7rWw6dOP
— つくいす (@tsukuisu) 2015, 1月 11
GPS
今回書いておきたかったのがこれ。最近のデジカメにはGPSが付いていて、撮影すると自動的にジオタグを付加してくれるという機種がたまにある。スマホだともう全機種で勝手に位置情報を付けてくれているんじゃないかな。
F550EXRにもこの機能が付いていたので、今回もGPSのついているD5300にすべきか、諦めるかでかなり長く悩んでしまった。ネットで見るとこの機能についてのコメントは散々で、何時まで経っても取得しない、ないと思った方がマシと、かなり酷い書きようだったのもあって、今回はないものと思って買っている。
…とは言っても期待してしまうのが悲しいところで、今回はGPSも気にしながら撮ってきた。
結果から言うと、「思ったよりはかなり早い」です。ただし初回を除く。
A-GPS併用の効果
GPSはその仕組み上なかなか位置情報が決められず、何時まで経っても測位が終わらないというのはF550EXRでもよくあること。本当に数分待っても来ないので、位置情報が入っていたら儲けものくらいにしか思っていない。
一方でこのD5300にはA-GPSという仕組みが入っている。普通スマホとかのA-GPSは、そこら辺の基地局からだいたいの位置情報と今どの衛星がどのあたりを飛んでいるかの情報を拾ってくるそうなんだけど、D5300は(Wi-Fiはあるけど)そういう事が出来ないのであらかじめそういうデータ(ニコンのサイトでダウンロードできる)をSDカードに保存しておく。今衛星がどこを飛んでいるかを既に知っているので、衛星からの時刻情報が複数来た時点で場所をすぐ特定できるというわけ。
この機能があるからか、D5300は電源を入れた時点からは前回の位置情報を使い回さない(ような挙動に見える)。その代わりに位置情報を取得するのは結構早く、調子が良ければ電源を入れてから15秒くらいで既に緯度経度くらいは分かっている状態になっていた。これはF550EXRと比べるととんでもなく早い。
こまめに電源を切る癖が付いてしまっているので、撮るたびに電源を入れるような使い方だと位置情報の付加されていない画像が多くなるけれども、ちょっと早めに電源を入れれば、ある程度開けた屋外であれば(ここ重要)すぐに位置情報を拾ってくれそう。電源を切って15分ほど移動した後に起動して撮ったときも、すぐ正確に取得できていたので思っていたよりは遥かに優秀だった。
というわけで
今回は物欲に負けてしまったという敗北感がすごく強い。繰り返すけれども、元々の一眼レフもカメラとしては非常に優秀で現行機種と比べると見劣りはしてもそこまで劣悪なものではない。いつも持ち歩いているコンデジも優秀だし、ますます宝の持ち腐れ感が強いなぁと若干疲れてしまっていたりする。
でも、良いカメラがあれば良い物を撮れるわけで、車か電車に乗って出かけて、いろんなものを沢山撮ればいいだけだと思う。風景でも人でも食べ物でも、見方を変えればそこにしかない一瞬があるはずなので、そういうものを撮れるようになっていけば良いんじゃないかなぁと思う次第であります。
早速再来週の週末は出かけることになりそうなので、その時にお供として持ち出そうかしら、というところです。ではでは。