いつのまにか冬の遠征も恒例化しておりますが、今年も遠出して参りましたよ。今回は暖かめの南九州を攻めてきました。
1日目
1日目の行程はこんな感じ。
・・・バス??
最新!飛行機
伊丹空港から早速飛行機。てっきりプロペラだと思っていたら、B737-800のスカイインテリア機でびっくり。USBのポートが各席の前についてるし、液晶モニタで流れる映像がデジタル伝送になっててきれい*1だし、随分と新しいのに乗ってしまった。
では行きましょう。
空港。
空。
空港。
平和!列車で志布志へ
宮崎空港から宮崎までの間は特急で移動。本数が少ないため、この区間だけは特急列車も乗車券だけで乗れる。おかげさまで初ハイパーサルーンです。ちょっと嬉しい。
宮崎から志布志までは日南線。快速日南マリーン号での移動。まあ快速と言っても単行だし、夏場でもないので客数もそんなに... という感じ。
そんなこんなで数時間、志布志に到着~。
激走!路線バス
日南線はいわゆる盲腸線で、志布志まで来たらそこから先の鉄路がない。数時間かけて戻るのもなぁ... というところに出てくるのが路線バスという選択肢。ジョイフル*2で昼食を取った後、1日3本しかないという都城行きのバスに乗った。
ポンチョよりちょっと大きい程度のチョロQみたいな縦横比のバスが、えらい急減速をしつつ3分遅れで到着。自分一人だけを乗せて急加速と雑すぎるシフトチェンジで走り出す。
いやーこのバスが凄い。客を荷物としか思わないような激しい走りで、大きめの路線バスでは入れないような細い道へと果敢に攻めていく。上り坂でも容赦なく加速し相当な速さで*3走るバス。途中の乗車客は1人だけ。1時間あまりの乗車時間を乗客2人だけを乗せ、とにかくぶっ飛ばす。途中座席から落ちる備品の長靴!それでも縮まらない定刻からの遅れ時間!じわじわと額を上げていく運賃表*4!ここまで激しいバスは最近なかなか無いんじゃないか。飛ばすのもそうだけど、飛ばしてもなかなか定刻通りにならない時刻設定すげえな。逆に飛ばす前提でダイヤ組んでるのがすごいわ。
そんなバスを根性で終点まで乗り切り、都城に着いたのでした。「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」の人達はこういうのを乗り継いでいるのか...。
長渕!本日の宿
都城から遠回りでやって来ました霧島市。本日のお宿は、「ホテル京セラ」でございます。このブログで宿の話が出るのは珍しい。
www.h-kyocera.co.jp
今回はANA経由で宿を取ってることもあって、いつものビジネスホテルチェーンじゃない。ホテルらしく車で乗り付けられるエントランスに、自動ドアを入れば複数人で待ち構える広いフロント。カードキーを渡されて待つエレベーター前にはホテルの20周年を祝う芸能人からの色紙が並び、小林幸子や力士など大抵ひとり1枚簡潔なコメントで済ませる中、何故か5枚以上を使って熱いメッセージを贈ってきた長渕剛。なぜ長渕。
そしてエレベーターには椅子があり、その後ろは外が見えるようにガラス張り。3階からはガラス越しに結婚式場が姿を現し、それを囲うように客室が楕円形で並ぶ。階が上がるとともに結婚式場の建物の全容が見えるようになり、何故かこう思った。
「あっ、これアースウインドアンドファイアーだ」
この日は風が強いのか、広大な吹き抜けを風の音がびゅうびゅうと鳴り響き、なんだか天気が悪化しそうな、そんな不安な夜なのでした...(フラグ)
2日目
本日はJR九州のD&S列車(何それ)に立て続けに乗った後、新幹線、飛行機と乗って飛んで帰る。
吉松からはD&S列車(何それ)の「しんぺい」号に乗る。吉松を11:49に発車するんだけど、今いる隼人からだと10:35発の普通に乗れば乗り継ぎ6分で間に合う。その1本前は9:03発で、1時間半以上時間が余る。1時間半もぶらぶらできるもんかなー、でも今ここで暇を持て余すのもなー、みたいな感じで、なんとなく当初の予定通り9:03発に乗り1時間半以上吉松駅で暇を潰すことにした。駅前には温泉があったり蒸気機関車があったりするらしいけど、それだけで時間潰れるかなー
なんて考えていたら。
空転!肥薩線大遅延
前日からこの日にかけて風が強かった。日豊本線は停電で遅れ、九州新幹線も風量規制でストップ。この肥薩線も6時台に倒木があったものの7時台には運転を再開していた。隼人駅には出発時間頃になってようやく列車が到着。
ワンマン運転なので殆どの乗客が降りやすい1両目に乗り、2両目には自分と高校生4人組だけがいる状態。高校生はスマホで音楽を鳴らしていてやかましい。到着後すぐの発車と言っていたのに24分遅れで隼人を出発。次の駅で2両目に高校生達の先輩が乗ってきて、高校生即座に音楽を消す。他人が乗ってても容赦なく音楽流すのに先輩来たら音楽消す奴www そんな感じで列車は山に入っていき...
上り坂で止まった。
同じ場所で数分停止した後、エンジンをうならせ列車が再び動き出すものの、徒歩より遥かに遅い速度。大量に出る排気ガスが臭い。そしてまた止まる。運転士から「空転しています」というアナウンスが入る。また止まったところが丁度電波の入らないところで、乗客みんな軒並み圏外。高校生も窓を開けて排気の方を見ながら、遭遇したことがない状況にテンションが段々おかしくなってくる。
ぶっちゃけ肥薩線の空転山登りよりジャングルクルーズのほうが遥かに速いぞ
— つくいす🍊⚓🌸 (@tsukuisu) 2020年1月27日
あとはこのときスマホに残していたメモをご覧ください。(←めんどくさくなった)
9:27ごろ 約24分遅れで出発
9:30ごろ 次の駅には通常通り停車
5分とたたず山にさしかかったあたりで停止
低速で動いては停止、たまに後退を繰り返す
運転士から空転と案内
「空転で死ぬのはいやだ」
「なんで学校行くだけでドキドキしないといけないんだ」
10:40ごろ 踏切通過
10:48ごろ 突如回復
10:51ごろ 次の駅(表木山)停車
10:56ごろ 90分遅れのアナウンス
10:58ごろ 再発
11:05ごろ また回復
11:08ごろ 一部の高校生が一駅手前で降りて話題に
11:10ごろ 高校生、いよいよエンジン音だけで察知するようになる
通常10分で行ける1駅分を、結局80分ほどかけて行く状態だった。エンジンは焼き切れるかというくらいの轟音で、排気と反対側の窓を開けて換気しないと身体に悪い。トンネルに入ると乾いているからか何事もなかったかのように走るものの、トンネルに入るとあっけなく失速、停止してしまう。そしてわずかに動いては後退、停止を繰り返すという有様。メモにある11:05の回復以降は割と普通に走っているので、やはり急勾配の山登りがしんどかったらしい。
そうして高校生は霧島温泉駅に105分遅れで降り立ち、吉松駅に到着したのが11:50頃。時間を持て余すどころか、間に合ってない...!
長閑!D&S列車その1 しんぺい
吉松駅ではD&S列車(何それ)の「しんぺい」号が接続待ちをしてくれていた。写真を撮る間もなく慌てて飛び乗り、列車は3分遅れで発車。
しんぺいは鹿児島の山奥4駅ほどをゆっくり各駅停車で走って行く列車で、各駅停車なのに*5、1両は指定席になっている。車内はこんな感じ。
車掌のお姉さんは観光案内ガイドとしての役割が強く、スイッチバックがあればその案内をするし、絶景スポットがあれば列車が一旦止まって案内するし、車内での記念撮影をしてくれたり記念グッズやら飲み物やらを売ってきたりと色々動いていた。
各駅に止まる度に停車時間が5分以上設定されていて、毎回列車から降りることができた。
車掌のお姉さんがよくある日付の入ったパネルを持参してお客さんと撮影をするシーンも毎回見られる。あとは駅舎をちょっとだけ見学する人もいたりとか。
そして駅にはほぼ必ず誰か(駅長だったり地元の人だったり)がいて、発車する度に列車に向けて手を振ってくれる。で車掌から「地元の方が手を振っています!手を振りかえしてあげましょう〜!」というのが必ず発生して誰だか分からん人に手を振るのがお約束。すごいところでは駅に入線するときに「レストランの方がお店で手を振っています!」と案内が入って、見たらガラス張りの店内からシェフも客も手を振っていてなんのイベントやねんと。1日5〜6回+時々(ななつ星)これをやってるのすごいなー、向こうも大変だなぁ。
きれいな店だと思ったら、最近できたところらしい。
飲食!D&S列車その2 かわせみ・やませみ
人吉駅からはD&S列車(何それ)の特急「かわせみ・やませみ」号に乗り換え。
車内はしんぺい以上に如何にもJR九州の特急という造りで、なんかよくわかんないけどとにかく豪華だ。すごく水戸岡鋭治っぽい。
もう昼を食べるタイミングも無さそうなので、珍しく駅で立ち売りの爺さんから駅弁を買い、車内でいただく。
ちなみに今なんとなく検索してみたら、駅弁売ってた人が出てきた。もしやこの爺さん有名な人なのでは。
駅弁を食べた後は車内の販売カウンターでゆずサイダーを購入したり、しんぺいとは打って変わって飲み食いに明け暮れる。ちなみにカウンターでは「焼酎もご用意できますよ」と言われたものの、今日は色々タイトな予感がするので遠慮しておいた。車内でのんびり酒が飲めるのもいいですなあ(飲んでないけど)。
柚サイダーうまし pic.twitter.com/90ZXM31qtP
— つくいす🍊⚓🌸 (@tsukuisu) 2020年1月27日
そんなこんなで列車は山を抜け、鹿児島本線を走り熊本へ。
遅延!九州新幹線
時間をかけて鹿児島県から熊本まで来たのに、すぐさま新幹線で折り返す。すぐさま... のはずが直前に強風規制が再び入って、定刻で来そうだった新幹線が10分、20分と遅れ時間の表示を伸ばす。そんなこんなで新幹線は25分遅れでホームに入り、途中再びの風量規制にも遭遇しつつ列車は終点の鹿児島中央駅へ。
これで九州新幹線は完乗。北海道・東北・山形・東海道・山陽・九州新幹線は全線乗ったことになる。残るは秋田・上越・北陸新幹線だけ。
鹿児島中央駅からバスターミナルまで素早く移動して、あとは高速バスで空港まで。
恐怖!帰りの飛行機
さて最大の問題は、この強風の中飛行機が飛ぶかどうかだった。ANAからメールが届く。
わぁい条件付き運航
— つくいす🍊⚓🌸 (@tsukuisu) 2020年1月27日
あかり条件付き運航大好き pic.twitter.com/w8YmjBQK7g
そして空港のモニタを見るとこんな状況。
ANA(伊丹)→条件付き運航
— つくいす🍊⚓🌸 (@tsukuisu) 2020年1月27日
JAL(伊丹)→欠航(!)
スカイマーク(神戸)→天候調査中
ピーチ(関空)→??
あとで気づいたけど、どうやらJALは伊丹行きをほぼ欠航にしているようだった。そんな中どこに到着するか分からない状態で飛ぶANA、大丈夫か。しかも勘違いをしていたけれど、実は前日の往路ではなく帰りがプロペラ機。こんな時に限って離着陸時に揺れやすいDHC8-Q400とは...。
空港内ではこの便のアナウンスだけがやたら多く流れていた。目的地変更の可能性があります、変更があった場合でも時間帯的な問題で本来の目的地(伊丹)まで再出発することは無さそうです、陸路移動になった場合の交通費はお支払いします、飛行中ベルト着用サインが消えないことが予想される(!)のでお手洗いは搭乗前にお済ませください...。
実際に飛んでみると離陸は今までのQ84で最もスムーズだったし、シートベルト着用サインも普通に消えた。ただ飲み物を配るのは明らかに足早だったし、紙コップの回収もとにかく早かった。
そして早いうちからシートベルト印が点灯し、あとは手に汗握るフライトでした。いやーよく揺れた。ふわっと浮き上がったり落ちるような感覚があったり、高度が下がってくると右に傾き左に傾き、こっちからしたらたまったもんじゃないけどあれでも十分コントロールできている範囲なんだろうなと思う。着陸したときに後ろのおばちゃんが拍手してたけど、乗客が多少しんどいレベルのフライトはおばちゃんが拍手するんですよ。疲れた...。
というわけで
路線バスが登場した1日目、そして風に相当翻弄されながらも全て予定通りに移動できたという謎な2日目とちょっと特殊な2日間だった。それから乗りつぶしのここ数年の傾向として、地方路線になればなるほど観光列車が登場すると言うことが挙げられるかな。夏の青春18きっぷだと手を出しづらいんだよねえ。まあなんかすごいコストがかかっているような気もするけれど、今回もなんとか行けました。
JR九州はこれで乗車率が7割目前。全体でもほぼ丁度7割くらいで、だいぶ来たなぁという印象。もうねえ、行くのが難しいところばかりなんですよ。目的路線に行くまではだいたい乗ってるわけでね、なかなか大変ですよこれ。そもそもいつからJR完乗を目指す旅になったんだろうか、そういえば記憶に無いな...。
では次回は夏になるのかな。でもオリンピックがあるからやばそうな気がするしなぁ、行けるのかなぁ。あと、もしかすると夏前にどこかへ行くかもしれない。一人旅なんだけどどこに行くかは自分に決定権がないというやつが発生するかも。
じゃ、さようなら〜。