前回のエントリの最後でも書いたように、北陸新幹線の未乗区間を乗ってきた。そしてその先、えっそんなところ行くの!?なルートからぐるっと帰ってきたので、グッタリしている今のうちに書くことにする。
(2024/4/13-14)
tsukuisu.hatenablog.com
一眼レフのレンズが...
コロナ禍後の遠征シリーズでは写真撮影をほぼiPhone SEに頼ってたんだけど、今回久々に一眼レフを持参した。
が何も考えずに持ち出してから確認してみると、撮影に持ち出すの自体がなんと3年ぶり、更によく見るとレンズが汚れているわと散々。と言うわけで、今回の写真は若干ぼやけています。せっかくの一眼なのにね。さっき掃除したので次回は大丈夫だと思いたい。
1日目
北陸新幹線に乗ったあとは... そこ行くの!?
- 湖西線+北陸本線(京都 → 敦賀)
- 北陸新幹線(敦賀 → 富山 → 上越妙高)
- えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン(上越妙高 → 直江津)
- 信越本線+北越急行ほくほく線(直江津 → 六日町)
- 上越線(六日町 → 小出)
- 只見線(小出 → 会津若松)休憩込みで4時間43分乗車!
北陸新幹線新線区間
サンダーバードを降りたら乗り換えが話題の敦賀駅。改札を抜け、新幹線へ。
今回は「つるぎ」に乗ったので、各駅間を流すようにのんびり走ってゆったり快適。それでいてかなりのハイペースで次の駅に停車するのに驚いた。明らかに速度を、本気を出しているようには感じられないのに、サンダーバードよりも格段に速いペースで次々と駅が来る。分かってはいるつもりだけど新幹線というのは別格の速さをもつ列車なのね。
今回は割引きっぷの都合で富山駅にて一旦下車。敦賀から一本でも行けたんだけど、北陸新幹線は区間によって割引周りが渋いのでこうなった。富山駅の桜が綺麗だったので今回は良しとしたい。
つづいて、富山からはくたかに乗って上越妙高へ。そういえば今回は乗った車両がどちらもW7系だった。この形の車両には結構乗っている割に全部E7系だったので、新幹線で「北陸ロマン」のチャイムが流れるのは新鮮。東京行きの「はくたか」にだけトランヴェールが置かれていたので、「つるぎ」と東京行き列車で車両ごと分けているんだろうか。
久々の北越急行
トキてつで移動して、直江津からはほくほく線。ほくほく線に乗るのは10年ぶり、各駅停車に乗るのは初めて。
前回乗ったときは新幹線になる前の特急「はくたか」で、しかも車両が代走の683系4000番台だった。国内狭軌最速の160km/h体験できなくて残念ーと思いながら乗った結果車内で寝てしまい、ほくほく線の記憶があんまり無い。なのでいつかまた乗りたいと思っていたんだけど、この10年で「はくたか」が廃止され、代わりに新設された超快速スノーラビットも廃止され、各駅停車の最高時速も95km/hに落ちてしまった。
かつて最高速160km/hだった路線を、その60%の速度で走る列車。ほどほどの乗車率で新潟の米の間とトンネルをたくさん抜けて、ほどほどの好走を見せていた。元々の設備が豪華なだけに維持も大変だと思うが、頑張ってほしい。
只見線
今回の計画は北陸新幹線の未乗区間がメインで、北越急行も久々に乗りたいとまでは考えていたけれど、当初はその次が思いつかなかった。どうしようかと地図を見たら、「そこまでどうやって行くのよ」と言いたくなる秘境路線が目の前にあるじゃないですか...。
というわけで東の難関、只見線に乗車。乗るときは16時台なのに、終点に着く頃には21時前だ。おそろしい。車両はこのブログでは珍しいE120形、いや珍しいどころか初めましてだ。
乗ってみると、まあ、秘境路線ですね。飯田線とか他の秘境を抜ける路線もいくつか乗っているけれど、只見線に関してはそもそも土地勘がないというか、新潟しかも魚沼地域から福島県の会津に向かう路線って地図上のどこなんだろう。自分の中で認識がぼやけているゾーンを時間をかけて通るので、余計に秘境感が強い。
途中、只見駅で30分あまりの発車待ち。全線乗る身からすると丁度良い休憩時間だ。
奈良県民には「ようこそおかえり」に見えるような、サガミのサウンドロゴにも見えるような看板を眺めてた。
大半の区間で乗客は私含め2名。すくない。とはいえ会津若松に近づくと利用者は少しずつ増え、降りる頃には10人以上はいたんじゃないかな。なんにせよ5時間近くも乗ってつかれた。明日も早いし宿にさっさと行ってしまいたい...と今回予約したホテルまで約1.5km(!)歩いたのでした。
2日目
なぜそんな大移動に。朝6時過ぎにホテルを出て何をやっているんでしょう。
- 磐越西線(会津若松 → 郡山)
- 東北本線(郡山 → 福島、槻木 → 仙台)
- 阿武隈急行(福島 → 槻木)
- 仙石線(仙台 → 高城町、折り返して高城町 → あおば通)
- 東北本線+常磐線+上野東京ライン(仙台 → 品川)4時間36分乗車!
- 山手線(品川 → 目黒)
- 東急目黒線+新横浜線(目黒 → 新横浜)
- 東海道新幹線(新横浜 → 京都)
仙石線だけ不自然に入っている感があるけど、これは未乗区間が松島海岸〜高城町の1駅間だけ残っていたから。過去に松島海岸に行って、別の機会に仙石東北ラインに乗るとこうなっちゃうのね。
阿武隈急行
福島から北へは敢えて阿武隈急行を経由してみた。週末パスだと区間内になるし、いつも東北本線ばかりなのもね。
福島駅は福島交通と共用になっている。福島交通飯坂線はなんと昨日が開業100周年だったそうで、丁度良いときに来た(乗らないけど)。
阿武隈急行の車両は大半がE721系のOEM(?)的な車両になっていて、昔鉄道雑誌で見たような車両は今や少数。最近の車両の方が静かだし揺れないし、交流区間だと車両に段差が無いとかもあるし、新しい車両が入れられるならその方が良いよね。
車内で印象的だったのは、途中の駅から60代くらいの同窓会らしき人達が乗ってきたこと。集合場所は遠いどこかみたいなんだけど、結局乗る列車が同じになるので流れ集合みたいにもなっていて。遠方に行った人もいれば地元でずっと残っている人もいて、みんな年取って集まれるってのはいいもんだね。
特急ひたち
仙台からは「ひたち」で品川まで一気に移動。新幹線なら2時間かからないところを4時間半か...。
うーん、まあ、特急は早いけどそもそもこの区間で乗るなら新幹線には及ばないよなあ、という感じだった。他の感想はあとで。
十年一昔
今回の行程が出来上がったときに思い出したのが10年前の旅行だった。エントリは以下。
tsukuisu.hatenablog.com
このときは3日間で、北陸本線から「はくたか」で北越急行を通り、次の日に常磐線の当時乗れる区間を1日かけて乗っていた。「はくたか」は翌年北陸新幹線が開業して廃止になってしまうから乗りに行き、常磐線は東日本大震災のいろいろな影響を受けていたので早いうちに行っておきたかった。
今回は当時をなぞるつもりで決めたわけではないけれど、北陸から北越急行に入って、さらには常磐線にも乗るという、鉄道路線が全国色々ある割には当時と重複の多い行程になったと思う。当時は日本中が未乗路線だったのよ。
北陸
それから10年経って北陸新幹線は敦賀まで延び、在来線ははくたかどころか金沢までの特急街道が消滅。路線は第三セクターに移管された。
北越急行はさっき書いたとおりで「はくたか」廃止で予想通り財政悪化、内部留保を切り崩しながら頑張っている。最高速度が95km/hまで落ちたのもその一環で、メンテナンスの負担を下げるのが主目的だそうな。乗車率としては上々に感じられるけど列車は単行だし、やはり9両の「はくたか」がお客さんをたくさん運んでいた時代と比べるとやはり寂しい。
常磐線
常磐線は全線復旧したことで、今回「ひたち」で仙台から品川まで乗り通すことができた。常磐線の特急は震災が無ければ2012年のダイヤ改正でいわき駅を境にすべて系統分割されるはずだったのが、今こうして直接繋がるようになっているというのもなんとも言いがたい。
10年前に降り立った竜田、浜吉田駅を「ひたち」は通過して走り抜けていくけれど、その間には、津波に流された結果内陸寄りに高架化移設して復活した区間、原発事故の影響で人が帰ってこない区間と色々ある。津波の影響があったところは今もずっと更地になっていて、小高いところに道路があって高い壁があるくらい。気仙沼近辺同様に人は海と距離を置くようになっている。
福島第一原発近辺はところどころ草が伸びきっていたり、築年数の割には随分汚れて人が出入りしないことが伝わる建物があったり、いたるところに警察車両がとまっていたり。道路の建設もあったりして人が帰ってこられるようにしていそうだけれども、なかなか帰ってくるにも難しい、そんな雰囲気を感じた。でも「ひたち」はこまめに停車してこまめに人を拾っている。この僅かな人の動きが次に繋がるのかもしれない。
というわけで
今回は桜のシーズン直撃で、北陸、東北どこへ行っても桜が咲いていて景色が良かった。天気もかなり良かったし気温も丁度良くて、春に出掛けるのもいいもんだね。
さて、北陸新幹線の未乗区間に乗りに行くのが主目的だったのに、勢いで全然違うところを回ってしまった。お陰でJR東日本の首都圏以外という区切りだと、未乗区間は以下の3区間になったはず。
・・・まあ、当面いいかな。
意外と西を残したままなので、次はそっち方面かなあ。青春18きっぷで足りるなら良いんだけど、JR東の「週末パス」に相当するようなきっぷとかあったりするのか知らないし、あったらあったで時期問わず飛び回るようになるからそれも良くないなと思ったりもする。無理な旅程は組まないのが一番ですよ、ええ。
じゃ、また次回〜