話題の近鉄特急「ひのとり」。なんと運行開始初日に、しかもプレミアム座席に乗ってみましたよ。
14日の朝からぼやぼやとネットで空席状況を色々見ていたら、ちょうど津〜大和八木間のプレミアム座席が空いているのを発見。こんなことのためにわざわざ昼から津まで行くのは馬鹿馬鹿しいと思いつつ、どうせみんな何日も前に予約したんだろう?こっちは今日の昼前だぞ?と謎の優越感に浸りつつ、急行と普通を乗り継いで津まで向かったのでした。
ご対面!ひのとり
久々の東海エリア、津駅でございます。
やはり初日なので、カメラ小僧もそこそこいる状態。津駅は写真を撮るのに適してるわけじゃないのでガチの撮り鉄は他所で張っているようだったけれど、それでも新しいのが来るとなればみんな撮りたいよね。
すごいぞ!ひのとりプレミアム座席
というわけで車内に入る。両先頭車のプレミアム座席は、しまかぜの先頭車と同様に階段が数段あるハイデッカー構造。中間車よりは視線が高く、視界が広い。2+1配列の2の窓側で、隣に誰も乗ることなく快適に過ごせました。変な区間だからね、取りづらいよね。
ひのとりが売りにしている座席のバックシェルはグランクラスかのような分厚い見た目で、しかも下に行くにつれて窪んだ形状になっている。これが足元の空間を広大にしている。そもそもシートピッチがきわめて長大で、足をまっすぐ水平に伸ばしてやっと足が届くかどうかというくらい空間が広い。前の席がすごーく遠い。
電動カーテンや電動シートなど、しまかぜにも付いていた装備はひのとりにも一通り付いている。でもやっぱりバックシェルがある分見た目がゴツい。以前乗ったE7系のグランクラスほどの大きさは無いかもしれないけれど、車内に入ったときの存在感は圧倒的な座席です。
すごいぞ!乗り心地
走っている間の音がとにかく静か。静かというと語弊があるかもしれないけれど、車両が走る上で聞こえる様々な音がとにかく遠く感じる。モーターの音、踏切の音、ポイント、通過駅で流れる通過警告メロディ...。今までよりも遥かに大きな壁で仕切られているような、そんな感覚。ただし今回は運転席との間に仕切りがない*1ので、運転席で端末が「○○駅、停車!」といった警告音声を発しているのがまるごと聞こえてしまう。その辺は仕方ないかな。
音だけでなく振動の抑え方も凄い。通常ゴツゴツと突き上げてくるような揺れがみなマイルド。無闇に船のように揺れるわけでもなく、ひとつひとつの揺れをソフトに抑え、かつ尾を引かないような良い足をしている。近鉄特急と言えばアーバンライナーでも振動がたびたび来てきつかったんだよねえ。それがよく抑えられている。素晴らしい。
ただ、ひのとりの足がいいのは良かったんだけど、揺れを上手く抑えたことが分かる回数があまりに多すぎる。つまり線路が良くないことが明らかに分かるようになった。もともと近鉄は車両側で乗り心地をよくすることを重視する会社だと何かで見たけれど、ここまで来るといよいよ地上設備をなんとかした方が良いんじゃないだろうか。路線延長の長い会社なのでそう易々とはできないのは分かるけど、車両側がここまで良くなると逆にちょっとねえ。
すごいぞ!コーヒー
コーヒー買ったぜ。カップもひのとり専用仕様 pic.twitter.com/T7IZb6SHkY
— つくいす🍊⚓🌸 (@tsukuisu) 2020年3月14日
コーヒーは両先頭車のデッキ、階段横に設置された機械で販売している。1杯なんと200円もするけど、その場で挽いてるので良いんじゃないでしょうか。さすが初日とあって、コーヒーを買うだけで2人も並んでしまった。
というわけで
津から大和八木まで、たった1時間のひのとり体験でした。お値段は随分高いけど、JRのグランクラスどころかグリーン車よりは随分安いし、今までのアーバンライナーのデラックスシートは一体何だったのかと言うくらいの仕上がりになっておりました。新幹線の指定席で名古屋と大阪を移動するくらいなら、ひのとりで豪華に移動するのもいいかも。アーバンライナーより座席数が減ってしまって、名阪特急指定席の争奪戦度合いが今までより厳しくなるのは残念だけど、まぁ快適で良いんじゃないでしょうか。
この後大和西大寺でしまかぜを見かけたんだけど、バックシェルの有無というのはえらいもので、座席が全体的にショボく見えてしまった。そのうち座席だけリニューアルでもしてバックシェル付きになったりするのかもね。
次はレギュラー車両だ!これもそのうち乗るでしょう。