空降るでいず

じゆうな いろで えがいて みよう

青春18きっぷ2019夏・2回戦

 前回に続いて、青春18きっぷで遠出をしてきたレポでございます。今回は残りの3日分を使って東北をぐるっと回ってきたよ。

1日目

 初日は飛行機で飛んだ後、青森までゆっくり移動。

  1. 仙台空港線仙台空港→名取)
  2. 東北本線(名取→仙台、仙台→小牛田、小牛田→一ノ関、一ノ関→盛岡)
  3. IGRいわて銀河鉄道(盛岡→目時)
  4. 青い森鉄道(IGRから直通で目時→八戸、八戸→青森)

 つまり最初の仙台空港線以外は(元)東北本線だけをひたすら乗り継いで青森を目指す。

 さて、青春18きっぷはJRのきっぷなので、当然ながらJRではない区間は乗ることができない。 とはいえ青い森鉄道の八戸~青森間では特例があるのでそのまま青春18きっぷで乗れるし、仙台空港から名取まで出るときはとりあえずSuicaで乗れば良い。一方で青い森鉄道の残りの区間IGRいわて銀河鉄道全線は自腹で切符を買って乗る必要がある。で、この区間、運賃が、いやあ、ねえ...。

まずは飛行機

 ここ数年お得意の飛行機でスタート。

 飛行中のことを考えて搭乗口前でウォークマンを用意していたら、改札を抜け階段を降り外に出て次の写真を撮る頃にはイヤーピースを片方無くしていた。たった数十メートルしか歩いていないのにもう無いの?前回に続き幸先が悪い。そう、今回は不運の旅でもあるのです...。

 イヤーピースを早速無くしショックを受けつつ飛行機に乗る。乗る機体は去年に続いてDHC8-Q400。

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熊本からはそこそこ揺れたけど、さて今回は

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空港。

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空。

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空港。

 あっさり仙台空港に到着。やはり離陸時の揺れが気になるねえ。

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関西人には南海電車カラーに見える仙台空港鉄道

すっげえ運賃

 岩手からはいわゆる「並行在来線」、IGRいわて銀河鉄道で北を目指す。ここから先は切符を買う必要があるわけで、とりあえずIGRの自動券売機の前に立ち運賃表を眺めた後、覚悟を決めて券売機にお札を投入する。

 そのとき近くにいたご夫婦が全く同じタイミングで「ええっ!?」「高っ!」と大きな声を上げていた。改札も自動じゃないし駅員がいる目の前で「高っ」と言うのはどうかと思うが、それも仕方ない。なぜならこのIGRいわて銀河鉄道、本当に運賃がとにかく高い。だって全線(82km)乗るのに2,360円だよ?青い森鉄道にもそのまま乗って八戸まで行くと3,040円だよ?どこまで行くのか知らないけれど、2人+子どもでいったい何円要るのよ。

 ちなみに盛岡~八戸間を東北新幹線モバイルSuica特急券を利用して乗った場合の運賃(特急券含む)が3,500円。つまり、新幹線の料金*1まであと500円以内というところまで迫っている。並行している新幹線に運賃だけでそこまで近づく並行在来線は他にないんじゃないか。すげえなあ。

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関西人には南海電車カラーに見えるIGRいわて銀河鉄道

モーリー

かわいい

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青い森鉄道のモーリー

本日の夕食

サーモンいくら丼。うまい。(写真は省略)

 ちなみにこの店、青森駅目の前の超好立地にある店なんだけど一見さんにはレベルの高い店だった...。


 Googleのレビューを見ると接客面で文句を言う人がちょくちょくいる感じ。昼に行くと単に「水を出さない店」なのかなあ。夜に行くと常連客が入って本領が発揮されるというか、ハード的な店の雰囲気と、その中で人がいる状態での店内の雰囲気にすごいギャップがあるよ。

2日目

 2日目は青森から秋田へ向かった後、内陸部を南下して福島へ。

  1. 奥羽本線(青森→弘前→川部)
  2. 五能線(川部→東能代) のはずだったのに...
  3. 奥羽本線東能代→秋田、秋田→湯沢、湯沢→新庄、新庄→米沢、米沢→福島)

※新庄→米沢間は特急つばさ(=山形新幹線

 この日は未明にかなりの大雨が降ったらしく、起きた頃には青森県内の所々で警報が発令されたあと徐々に解除されていく状態だった。こういうときは電車の遅れが心配。

 通算4日目の印を押してもらったらその印がかなりドボドボの状態で、青春18きっぷをケースに入れた途端インクが擦れて殆ど読めなくなってしまった。なんとも微妙な始まり。

リゾートしらかみ、そして...

 青森から秋田までは観光列車の「リゾートしらかみ」に乗る。前回乗った「リゾートビューふるさと」と同様に快速扱いなので、別途指定席券さえ買えば青春18きっぷを乗車券として乗ることができる。しかもこの列車は一部区間に入ると車内で津軽三味線の実演があるそうで、車内イベントと聞くだけで観光列車度がぐっと増す。今まで18きっぷシリーズで色々乗ってきたけど、観光列車に乗るのなんて本当に前回のリゾートビューふるさとが初めてじゃないかなぁ。そして今回と、じわじわと観光度が増していく。

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リゾートしらかみ(くまげら編成)

 大雨もあったようだし列車の運転自体が取りやめになってるんじゃないかという不安も、列車がホームにいることで杞憂に終わった。しかし影響も皆無ではなく列車は始発の青森駅を10分あまり遅れて出発。列車は一旦弘前まで行った後、同じ路線を引き返し川部駅より五能線に入る。

 そして途中の五所川原駅からは...津軽三味線!行き違い列車遅れの影響で無駄に10分ほど車内で待機してから、列車が動き出していよいよ演奏開始。

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車内の雰囲気はこんな感じ
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先頭の展望スペースで演奏

 津軽三味線というものをこれまで見たことがあったのかなかったのか記憶は曖昧だけれども、テレビでよく聞くあの音を生で聞けるのは嬉しいし、古いディーゼルカーなのでエンジン音が大きいし動物を追い払うため(?)の警笛も良く鳴るしでノイズは多いんだけれども、逆にそんな中でもはっきり音が聞けるのが良かったし、その方が良いくらいだった。2人乗ってこられたので三味線演奏に限らず民謡もあったし、前の方の乗客にちょっとした囃子を一人ずつ歌ってもらうなんていうイベントもあったしで楽しかった。自分が偶然先頭車に乗っていたのも良かったし*2、これで指定席料金500円ちょっとならおいしいもんですよ。いいねえ、観光列車。あと特急じゃなくて良かった。

そうして津軽三味線のお二人はこのあと鰺ヶ沢駅で降りていき、そのあと深浦駅で






運転が打ち切りになりました。





人生2度目のバス代行輸送

 ここは五能線白神山地と海の僅かな間を抜けていくローカル線である。大雨の影響を短時間で確認するのも難しく、南半分の区間はあえなく運転打ち切り。東能代駅までバス代行輸送となった。

 半数近くいる中国人観光客達にもその報はすぐ伝わり、とぼとぼと深浦駅から外に出て行く。うーん、残念。 

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リゾートしらかみは途中で終了

 というわけでここからはバス。観光バス2台が用意され、とりあえず新しそうな方に乗る。

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バス2台に分乗

 バスは何のアナウンスもないまま扉を閉め、何のアナウンスもないまま出発し、何のアナウンスもなくリゾートしらかみの停車駅に立ち寄り客を乗降させる。運ちゃんのあまりのアナウンスのなさにびっくりするが、もしかすると観光目的というかバスガイドありでの運行に特化しすぎて運転手用のマイクロフォンを装備していないとか?んなアホな。bluetoothのヘッドセットを付けた運ちゃんがひたすら黙々と運転していく。

 途中のあきた白神駅でなんと列車ダイヤの10分遅れまで挽回することに成功するも、ここでトイレ休憩を設定したためまた時間が延びる。いや時間はもう諦めてるから良いんだけど、乗用車の駐車場の前に堂々駐めたせいで車が出られなくなっちゃってるのは良いのかい?

 そんなこんなで東能代駅リゾートしらかみはここから先の秋田駅まで運転予定だったけど、今回は代行列車もなく単純に通常の各駅停車に乗っての移動となった。東能代以降の代行列車がないことに後ろにいた家族連れのお父さんが怒っていたけど、特急ならともかく5時間乗って520円の快速でそれを期待するのは結構厳しい気がするなぁ。

 バスの代行輸送に遭うのは榛原近くで車が近鉄電車に突っ込んだとき以来二度目。あのときはアーバンライナーで名古屋に戻るときで、都市から都市へ移動する客が暗くなる中謎の駅(榛原)で降ろされるとあって怒号が飛び交ってたなぁ。榛原から名張までバスで1時間、日頃は10分くらいなのに長かったなぁ。

 それはともかくJRの乗りつぶし的には五能線を半分逃したのが痛い。またいつか乗りに来ることがあるんだろうか。秋田県かぁ...。

巨大秋田犬

かわいい

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何を思って秋田駅の改札前にこんなでかいバルーンを設置したのかは謎

遠征中に駅メモダウン

 秋田駅からは秋田新幹線に並行する奥羽本線で大曲、そのまま南下して山形新幹線方面へと向かう。実はこの日は当初から乗り継ぎ予定がタイトで、五能線代行バスになった影響で既にスケジュールが崩れていた。

 そんな中予定よりも1時間遅れた列車に乗りつつ駅メモを開こうとしたら...繋がらない。駅メモは位置情報を使って最寄りの駅にアクセスするゲームで、"初めてアクセスする駅"は獲得できるポイントが大きい。しかし、繋がらない。

 理由はこれ。

www.nikkei.com

 旅行中にAWSの障害が直撃してしもた...。そうそう滅多に起こらないと思われるAWSの障害がよりによってこんな変なタイミングで直撃するとは、今回はとにかく運が無い。

遅れの挽回方法

 予定外のこの子が頑張ってくれました。しかしIGRいわて銀河鉄道の運賃よりも高い料金を支払うことになってショック。

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E3系つばさ

 E3系に乗るのは初めて、つばさに乗るのは多分24年ぶり?まぁとにかく速かったです。さすが新幹線。

3日目

 水郡線水戸線に乗り、あとは帰るだけ

  1. 東北本線(福島→郡山)
  2. 水郡線(郡山→上菅谷、上菅谷→常陸太田、折り返して常陸太田→上菅谷、上菅谷→水戸)
  3. 常磐線(水戸→友部)
  4. 水戸線(友部→小山)
  5. 東北本線宇都宮線)→東海道線上野東京ライン:小山→熱海)
  6. 東海道線(熱海→三島)
  7. 東海道新幹線(三島→京都)

長距離列車はきつい

 小山から熱海までは各駅停車で移動。今Yahoo!で検索したら距離にして185.2km、所要時間は3時間11分とか。流石にこの距離感を各駅停車で移動するのはきつい、というわけで例によって駅でSuicaにデータを書き込み、東京ではお馴染みの2階建てグリーン車で移動する。

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今回は1階

 しかし、グリーン車でもしんどいものはしんどい。ここまで3日間移動してきて、これと同じくらい長時間乗った列車もあったけど、さすがに3日目ともなると疲れが酷い。写真ではまだ明るいけれども熱海に着く頃には外も暗く、それに加えて見慣れた風景になってくるのでまだ帰ってきてもいないのに帰ってきた感が出てきて疲れが余計噴出する。いやあ、疲れた・・・(オチ無し)

というわけで

 今回は仙台から東北をぐるっと回ってきました。乗りつぶし的には五能線を半分逃したのがとにかく痛いけど、こんなバス代行輸送なんてそうそう体験できるもんじゃないだろうからそれはそれで良かったと思うしかない。

 しかし「乗りつぶしオンライン」上でのJR東日本の乗車率は62.261%。あんなに距離のあるJR東日本区間の半分を遂に突破し、着実に制覇に向けての道を進んでいる、と思う。ここから先は東日本もローカル線の比率が上がってまとめて乗るのが難しくなるだろうけれど、時間をかけてちょっとずつ進めていけたらいいなぁ。

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乗りつぶしオンライン」での乗車済みマップ。五能線を逃したのが痛い

 青春18きっぷの券面を見直してみると、印を押した駅が長野、吉田、名取、青森、福島と全てJR東日本の駅だった。全部東日本なら他の切符を使った方が動きやすかったんじゃないのとは思わなくもないが、5日連続で動くわけでもないしこれで良かったんだと思う。

 あと、前と違って奈良スタートだと空港が遠い。とにかく遠い。9時出発の便ですら6時台に家を出る必要があってただひたすらつらいです。

 次回は未定。遠いところが続くのでしんどいですなあ。では、また。


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*1:この区間モバイルSuica特急券の料金は「指定席の空いている席に座れる」ルールの料金なのでちょっと安い。自由席無いからね、仕方ないね

*2:くまげらの場合は先頭車で演奏し、2両目以降は映像中継。使用される車両の種類によって演奏スペースが異なるのだとか